日本の小学生と言えばランドセル。
今も昔も、ランドセルは小学生のシンボルで、多くの子ども達が使っています。
しかし、最近ではランドセルの問題点やランドセル廃止運動が注目されています。
この記事では、次のことをまとめました。
✔ ランドセル廃止運動の意義とは?
✔ ランドセル廃止に動き出した地域はどこ?
ぜひ最後まで読んでみてください。
ランドセルはなぜなくならない?
ランドセルがなくならない理由はさまざまありますが、主には次の3つが考えられます。
ランドセルがなくならない理由
✔日本の小学生の象徴
✔家族の思い出と成長の象徴
✔高い安全性と信頼性
ランドセルは日本の小学生の象徴
一番の理由はシンプルなもので、「小学生といえばランドセル」だから。
日本のランドセルはもはや伝統文化として染みついていて、他の選択肢を考えるでもなく、自然な流れとしてランドセルを準備する保護者が多いのが現状です。
家族の思い出と成長の象徴
ランドセルの購入は、親子の思い出としても重要な瞬間です。
子どもの成長を感じることができる一つの象徴として位置づけられています。
また役目を終えたランドセルも大切に保管され、思い出として取っておかれることもあります。
ランドセルの安全性と信頼性
ランドセルは通常頑丈な作りであり、教科書や文房具をしっかり保護することができます。
また、転倒時のクッションになるともよく言われていますが、個人的には転び方次第なので何とも言えません。
ですが、6年間使うことを想定し作られているので、耐久性や安全性の面で、他のカバンとは別格だと考える保護者が多いようです。
ランドセルの問題点
ランドセルの問題点はさまざまありますが、世間でよく言われている問題点は3つあります。
✔姿勢や健康への悪影響
✔費用の負担が大きい
✔高価なので買い替えしづらい
詳しくまとめました。
姿勢や健康への悪影響
一番の問題は、小さな子どもに重い荷物を持たせることの悪影響です。
ランドセル自体の重さは平均して1.0~1.5kg。
そこへ教科書・ノート、文房具などを収納するため、通常かなりの重さになります。
成長期の子どもが、重たいランドセルを背負ったままの姿勢が続くと、背骨や筋肉の発達に悪影響を及ぼすと言われています。
実際に報道では、小学生にして姿勢の歪みや、肩こり・腰痛の症状(※)を訴える子どもが増えているということです。
費用の負担が大きい
ランドセルといえば高額なイメージがありますよね。
安いものでは1万円前後から売られていますが、デザイン性やブランドにこだわると10万円をこえるランドセルも多くあります。
「せっかくだから良いランドセルを買ってあげたい」という親心から、多少無理してでも高額なランドセルを購入する保護者も少なくありません。
買い替えもまた負担
6年間同じランドセルを使う子どもが多いですが、
「成長に伴ってどうしても体に合わない」
「傷みが激しい」
など、ランドセルを新調してあげたい状況もあります。
しかし費用の面から、買い替えを断念して我慢して6年間使う場合も少なくありません。
ランドセルは義務なのか?
Q.学校がランドセルを義務化?
Q.学校がランドセルを採用する理由は?
このような疑問点をまとめました。
ランドセルを義務化している学校はない
日本の教育法において、ランドセルの使用な法的義務はありません。
また全国を見渡しても、ランドセル使用を義務付けている教育委員会もありません。
ですが実際のところは、入学説明会で必要物品にランドセルと表記する小学校は多く、義務ではないにしても推奨する学校の姿勢が見られます。
ただし、近年ではランドセル廃止運動が盛り上がりつつあり、選択肢や柔軟な対応も模索されています。
学校がランドセルを採用する理由
教育委員会や学校が公式に発表している文書によると、
ランドセルを推奨する理由は「安全性と6年間使用を見越した耐久性」とあります。(※参考元:愛媛県松山市教育委員会ほか)
表向きの理由以外にも、もし個々が自由にカバンを準備した場合、
家庭や個人によって差が出ることで差別やいじめの原因になりうることから、統一してランドセルを推奨しているという見方も多くあります。
ランドセルを使わない地域、地方自治体はどこ?
ランドセルを使わない地域や地方自治体も存在します。
一部の地域では、バックパックやカバン型の鞄を使用したり、持ち運びのしやすいバッグ型の学校カバンを導入しているケースもあります。
具体的な地域や自治体としては、
ランドセルを使わない地域や地方自治体
✔京都府の一部地域
✔島根県出雲市の一部地域
✔北海道の一部地域
このほかにも、全国的に「ランドセル廃止」または「個人の選択にゆだねる」とする地域・学校が増えています。
ただし、日本全体をみるとランドセル廃止はまだまだ進んでおらず、各地域や学校の判断によって異なる状況が見られます。
まとめ
まだまだランドセルを推奨する小学校が多い一方で、ランドセル症候群などの悪影響を考慮して脱ランドセルを図る学校・地方自治体が増加傾向にあることが分かりました。
ランドセル自体の軽量化や、持ち運ぶ荷物を減らすなど、子どもの負担を減らすための動きも進んでいます。
ランドセル文化とランドセル廃止運動には様々な議論がありますが、ランドセル廃止の是非はさておき、毎日通学する子ども達が健康に成長していけることを最優先に、大人が考えていかなければいけないことは確かです。
最後までお読みくださってありがとうございました。